東洋新薬(福岡市)は、新たに医薬品事業を立ち上げ、8月からOTC医薬品の取り扱いを開始する。同社は、健康食品・化粧品を受託製造するだけでなく、商品企画やマーケティング支援までを一貫して手がけるODM(Original Design Manufacturing)メーカー大手。高機能性素材の研究開発にも注力し、特定保健用食品の許可取得数は日本でトップの202件(7月現在)で、そのノウハウを活用した独自のCRO事業も展開している。
同社は、これまで健康食品事業と化粧品事業を中心に展開してきたが、「超高齢化社会を迎え、セルフメディケーションの意識も高まる中、OTC医薬品の必要性が増している。OTC医薬品から健康食品、特定保健用食品、化粧品、医薬部外品まで、健康と美に関わる幅広い領域をカバーすることで、様々な生活者ニーズに応え、より多くの方々の健康に貢献したい」として、医薬品事業を立ち上げた。
8月1日から発売するのが、ビタミンB1主薬製剤「グルコロイチンV」(第3類医薬品)。1日量(6錠)中に、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム900mg、オキソアミヂン末30mg、チアミンジスルフィド(ビタミンB1誘導体)20mgを配合し、これら三つの有効成分が、関節痛、腰痛、神経痛などの症状を緩和する。大人(15歳以上)は1回3錠、11歳以上15歳未満は2錠、7歳以上11歳未満は1錠を、朝夕2回服用する。税込み希望小売価格は、120錠6300円。
OTC医薬品第1弾の発売を前に、同社では「医薬品という新しい分野に挑戦し、その培った高い開発力を生かしながら、さらにエビデンスの高い健康食品や化粧品の開発・製造を推進していく」としている。