武田薬品は1日、スイス製薬大手のナイコメッド社の買収を96億ユーロ(約1兆円)で完了したと発表した。これにより、欧州や新興国の販路を確保し、進出国を28カ国から70カ国以上に一挙に拡大。医療用医薬品の世界売上高も12位に浮上する。
今回の買収完了を受け、ナイコメッドの社長は、取締役米欧販売統括職のフランク・モリッヒ氏が兼務する。また、欧子会社である武田ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ社長のトレバー・スミス氏がナイコメッドの欧州・カナダ責任者を兼務。チーフインテグレーションオフィサーには、本田信司氏が就任する。
武田は、ナイコメッドの売上高28億ユーロ以上を加えることで、「11-13中期計画」の最終年度となる13年度の連結売上高予想1兆2600億円から30%強、営業利益予想2800億円から40%強の上積みを達成できる見込みとしている。