田辺三菱製薬とノバルティスファーマは28日、多発性硬化症治療剤「イムセラカプセル0・5mg/ジレニアカプセル0・5mg」(一般名:フィンゴリモド塩酸塩)を新発売した。今後、両社が2ブランド2チャネルで販売する。
フィンゴリモドは、田辺三菱が創製したスフィンゴシン1‐リン酸(S1P1)受容体調節薬。リンパ球上のS1P1受容体に作用し、自己反応性リンパ球の中枢神経系への浸潤を阻止することにより、多発性硬化症(MS)の神経炎症を抑える。国内では、初の1日1回経口MS治療剤として、ノバルティスと共同開発した。国内第II相試験では、プラセボ群と比べて年間再発率を49%減少させると共に、炎症性の活動性病巣が認められない患者の割合を有意に増加させている。既に海外では50カ国以上で承認を取得し、2万人を超えるMS患者に使用されている。
用法・用量は、フィンゴリモド0・5mgを1日1回経口投与する。薬価は、1カプセル8172円。