日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は9日、会見で、今年1年間の活動報告と今後の事業計画を発表した。関口信行会長は、改正薬事法100%遵守に向けた活動を行うことを最重要課題として挙げ、「法を遵守することがスタートだ」との考えを強調した。また、面分業の推進や専門家(薬剤師、登録販売者)の資質向上に向けた環境整備などを行っていくことの重要性を指摘した。
関口氏は、「JACDSではここ数年来、セルフメディケーションの推進をずっと続けてきて、ドラッグストアショーでもセルフメディケーションの推進をテーマにしてきた。これは欠かすことのできないことだと思う」との認識を示した。セルフメディケーションについて来年は、「6年制薬学教育を卒業した薬剤師がわれわれの業界にも入ってくる」とし、「ドラッグストアが医療施設としての体面をきちんと持っていないと、薬剤師の働くフィールドが確立できないのではないか」と述べた。
今後の事業計画に関しては、基本計画として、[1]セルフメディケーションの推進(改正薬事法100%遵守、スイッチOTC拡大、第1類薬の販売強化、薬剤師の職域拡大(2015年10兆円マーケットの実現)[2]業界内インフラ整備(人材育成・資質向上、効率的流通システムの普及、返品問題への取り組み、有事対応マニュアルの作成)[3]豊かな社会実現に向けた建議(ドラッグストアの「街の健康ステーション構想」の提案、健康産業発展の提案、OTC薬医療費控除の提案)--を掲げた。