【新製品】肥満が原因の関節痛を改善‐漢方処方の「ロコフィット」発売 太田胃散

2012年10月29日 (月)
新製品発表会で同品への期待を示す篠崎常務(右)と吉江研究開発部長(左)
新製品発表会で同品への期待を示す篠崎常務(右)と吉江研究開発部長(左)

 太田胃散は、肥満が原因の関節の痛み、ハレを改善する漢方薬「ロコフィットGL」(第2類医薬品)を新発売した。最近ではメタボリックシンドロームと共に、加齢や運動不足に伴い運動器の機能が低下し、腰や膝・関節の痛みを訴えるロコモティブシンドローム(運動器症候群)対策も重要となっている。同品は、ロコモティブシンドロームの考えを取り入れた新規医薬品で、中高年世代を中心に、膝関節などの痛みに悩んでいる“太り気味”の人をメインターゲットに位置づける。なお、新製品のイメージキャラクターには落語家・タレントの笑福亭鶴瓶を起用し、TVCM「考える人」篇を、きょう29日から全国でオンエアを開始する。

 高齢化が進む日本では、膝関節痛に悩む人が増加傾向にある。その中でも、特に肥満の人は膝関節痛を発症しやすく、重症化しやすい。同社の調査によると、50歳以上の3人に1人が「膝が痛い」と回答し、膝が痛む人の2人に1人は「肥満」であった。

 歩行時には体重の2~3倍、階段の昇降で4~5倍、走ると5~7倍の負荷が、膝にかかってくる。肥満になると、なおさら膝関節に負担がかかり、膝関節痛になりやすい。関節の痛みを感じることで痛みをかばい、結果的に運動不足になって肥満と共に筋力が低下し、一層関節痛がひどくなるという悪循環に陥る。そこで同社は、膝関節痛の緩和に加えて、その根本的な原因でもある“肥満症”に作用する観点で、商品開発に取り組んだ。

新発売の「ロコフィットGL」
新発売の「ロコフィットGL」

 新製品の「ロコフィットGL」は、漢方処方の防已黄耆湯と、緩衝剤としてグルコサミン1000mgを組み合わせた、新しいタイプの関節痛治療薬。防已黄耆湯は、関節痛と肥満症の両方の効能を有する唯一の漢方処方で、病院でも変形性膝関節症の痛みやハレに処方されている。

 同社ではメインターゲットを「膝関節痛に悩む、太り気味の人」とし、さらに“ポテンシャルターゲット”には、▽太田胃散を使っている人▽膝に水が溜まっている人▽漢方薬でしっかり治したい人――などを挙げる。税別希望小売価格は、120錠1980円、260錠3680円。

 「ロコフィットGL」のCMには、笑福亭鶴瓶を起用した。イメージキャラクター起用の理由としては、メインターゲットの50~60代をはじめ、幅広い世代に親しまれていることを挙げる。

 23日に都内で開いた新製品発表会で、同社の篠崎節夫常務取締役は、「関節症に悩む人は非常に多くなっている。特に肥満ぎみの方は関節症を発症しやすく、重い症状になる人も少なくない。そうした方々に向け、肥満が原因の関節の痛みやハレを改善する漢方薬のロコフィットGLを新発売した。太田胃散では、これまで消化器系の医薬品を中心に発売してきたが、今回はカテゴリーの全く違う、新しいタイプの新製品ということで、ぜひこの医薬品の登場を知っていただきたい」と述べ、積極的に販促等に努めていきたい考えを示した。



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