阪大微生物病研究会と田辺三菱製薬は、ポリオ、百日せき、ジフテリア、破傷風を予防する4種混合ワクチン「テトラビック皮下注シリンジ」(一般名:沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン)を31日から新発売する。
阪大微研が製造し、田辺三菱製薬が販売する。
同ワクチンはは、百日せき菌の防御抗原、ジフテリアトキソイド、破傷風トキソイドおよび不活化ポリオウイルス1型、2型、3型(セービン株)を有効成分とする予防用注射剤で、11月1日から定期接種に導入される予定。
ポリオは、WHOが根絶のために各国と協力して対策を強化している。わが国では1964年に国産の生ポリオワクチンの定期接種が始まり、80年を最後に野生株ポリオウイルスによるポリオ患者は発生していない。
しかし、経口生ポリオワクチンの接種では、ごく希に自然ポリオと同様の麻痺症状を発生するケースがあるため、不活化ポリオワクチンへの変更が強く要望されてきた。
阪大微研は、乳児期におけるワクチン接種回数の負担軽減も考慮し、日本ポリオ研究所が開発した不活化ポリオワクチンを含む4種混合ワクチンの開発を進め、7月に製造販売承認を取得した。