◆「高齢者の安全な薬物療法に関するガイドライン」が10年ぶりに全面改訂された。高齢者は複数の疾患を抱えており、多剤併用の結果、有害事象の頻度が高まるなど、薬物療法の安全確保には細心の注意が必要となる
◆高齢者に中止を考慮すべき薬物、強く推奨される薬物について二つのリストが作られたが、注目すべきは薬剤師の役割が指針の領域として新設されただけでなく、薬剤師の関与を促す記載が各所に見られることだ
◆医薬分業バッシングの足元を見れば、薬剤師を取り巻く環境は厳しいが、今回の指針は、認知症などを抱えて状況が難しい高齢者の薬物療法を安全に行うために、お薬手帳の活用や患者の処方情報をかかりつけ薬局で一元管理することを求めている
◆まさにいま、批判にさらされている医薬分業の正しい姿を実践するよう求めているのである。処方提案や残薬確認などの今後の方向性もしっかり指摘されている。逆風の中でも期待はある。指針に薬剤師の役割が新設された意味は大きく、これを生かさない手はない。
高齢者の薬物療法における薬剤師の役割
2015年04月03日 (金)
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