東京理科大学生命医科学研究所ヒト疾患モデル研究センターの岩倉洋一郎教授らと東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループは、デクチン1を欠損させたマウスは炎症を起こしにくく、デクチン1阻害作用を持つ低分子βグルカンを摂取することにより炎症性腸疾患の発症を抑制できることを見出し、その抑制メカニズムを解明した。この成果は、昆布やワカメなどの海藻食品を摂取することで、炎症性腸疾患や食物アレルギーなどを予防・治療できる可能性を示すとして注目される。
βグルカンは、真菌の細胞壁の主な構成成分としてキノコや酵母などに大量に含まれており、古くから健康を増進する漢方薬として使われ、食品添加物としても利用されている。しかし、これまで生体でどのようにしてその機能が発揮されるのか解明されていない。
* 全文閲覧には、薬事日報 電子版への申込みが必要です。