厚生労働省は2日、後発医薬品6成分11品目を薬価基準に収載した。今年から年2回の後発医薬品薬価基準収載が始まったが、初の2回目の収載で、収載数は7月の400品目超に比べて少ない数にとどまった。また、後発品として初めての成分もなかった。原因は、企業側が収載計画を立てた後の制度変更となったためで、今後は増えてくるものとみられる。
年2回収載は、後発品の使用促進策の一つとして導入されたもの。同省によると、19品目の収載希望があったが、先発品との特許上の問題や製造スケジュールが合わないなどから5品目が取り下げられ、後発品としては8企業から申請された内用薬3品目、注射薬7品目、外用薬1品目が収載された。また、先発品の規格追加2品目、名称変更に伴う代替新規1品目も収載された。
収載された後発品は、(1)抗癌剤の効果を増強させるレボホリナートカルシウム注(先発:アイソボリン注、ワイス)3品目(会社名:沢井製薬、ニプロファーマ、光製薬)、(2)抗アレルギー薬の塩酸セチリジン(ジルテック錠、ユーシービージャパン)2品目(日本薬品工業)、(3)消化性潰瘍治療薬の塩酸ラニチジン(ザンタック注射液、グラクソス・ミスクライン)2品目(ニプロファーマ)、(4)抗菌剤のスルバクタムナトリウム、アンピシリンナトリウム(ユナシンS静注用、ファイザー)2品目(大原薬品工業)、(5)気管支喘息治療薬のテオフィリン(テオドールドライシロップ、田辺三菱製薬)1品目(日本ジェネリック)、(6)全身麻酔剤のセボフルラン(セボフレン、丸石製薬)1品目(メルク製薬)
この中でセチリジンは、既に収載されたものと合わせて今回で20品目を超えたため、ルールにより既収載品の最低価格に0.9を乗じて薬価算定された。
なお同日付で、今回の収載とは別に、報告品目として造影剤「マグネビスト」37.14%30mL1瓶(バイエル薬品)が収載された。これは今年5月、報告品目、新キット製品の収載時期に11月を加えたため。