東京工科大学応用微生物学部の佐藤淳教授らの研究チームは、ベンチャー企業のNRLファーマ(神奈川県川崎市)との共同研究で、体内での安定性を向上させたヒトラクトフェリン(LF)Fc融合蛋白質の特許を取得した。今後、ラクトフェリンの高い安全性や生理活性などを生かした副作用の少ない癌治療薬などへの応用を目指し研究を進めていくと共に、製薬企業との連携を模索する。
一般に蛋白質医薬品は体内での安定性が低く、十分な薬効が得られないといった課題があった。これを解決する手段として、蛋白質医薬品を抗体の一部であるIgGFcと融合させる技術が開発され、実際に臨床で使用されている。しかし、この手法では免疫において外敵を排除する機能を持つ抗体の一部を使用することから、免疫細胞の活性化を介して副作用の発生が懸念される。
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