19日に第195回研究会(シリーズ:診療報酬改定 No.6) 医療・医薬品情報研究会

2016年05月09日 (月)

 今、私たちを取り巻く環境はICT社会の出現により社会が大きく変化、豊かな社会の実現は価値観・行動様式の多様化となっているのです。行政・企業・専門家への不信感の増大、グローバル化による多様化社会、コミュニティの崩壊、社会的不安(環境・生活・健康等)の増大など、視点を大きく変えているのです。

 医療環境においても人口構造が変わり、疾病構造が変わり疾病の概念が変わっていることから大きな変革の時を迎えています。2016年度診療報酬改定も地域包括ケアシステムが大きなテーマとして取り上げられ、現行制度(負担増・給付削減)の維持ではなく、価値やビジョンの共有による新たな社会システムの構築が求められています。超高齢社会への社会保障の充実・強化は高齢者のフレイル(虚弱)・後発品使用の加速化・健康長寿・医療費の伸びの抑制が重要課題となっています。調剤報酬改定においても「患者のための薬局ビジョン」において“かかりつけ薬剤師指導料”が新設され、対物業務から対人業務へと舵が切られました。これらの意味するところは何なのかを考えなくてはなりません。医療が果たすべき役割とは何かが問われているのです。

 今まで、制度に依存してきた薬局・薬剤師の一番の問題点は、他の職種と上手に交わることが出来ないことではないでしょうか。地域包括ケアシステムでは在宅対応での多職種連携が求められます。新設された「かかりつけ薬剤師指導料」は患者の同意が必要ですが、知識・技術一辺倒でマインド(心・人間力)重視の教育がされてこなかったツケが突きつけられている感じがします。対人関係のスキルを磨くためにも外へ出て、視野を広げネットワークを広げ人間力をつけることなのです。今回の改定では薬局の在り方の抜本的な見直しに対してPDCAを駆使した設計になっているのではないでしょうか。今後に起こることへの第一歩が2016年改定なのです。

 今回、登壇していただく日本大学薬学部の亀井教授は、薬剤師の専門職能の価値や薬物治療への関わり・薬局機能のアウトカムなどを広い視野で捉え、海外の事例なども多く参考になるお話がうかがえることと思います。乞うご期待!!

日時

平成28年5月19日(木)15:00~17:00

会場

富士ゼロックスシステムサービス会議室
東京都千代田区神田須田町1-25JR神田万世橋ビル17F
会場地図[PDF])

演題

存在感を示すことが出来るか薬局薬剤師
~薬剤師のプロフェッションが試されている~

講師

亀井美和子氏(日本大学薬学部教授)

参加費

会員(無料)、非会員:当日参加(3,000円)、学生:無料

定員

50名(満員になり次第締め切ります)

*出欠連絡:(n_mizuno@ivory.plala.or.jp)まで!
・会員の代理参加が出来ますのでご利用ください。
*当日の連絡先:水野(090-1813-7067)

次回のご案内

6月16日(木)15:00~17:00
講師:海外文献サービス(株)代表:佐藤龍太郎氏

主催

医療・医薬品情報研究会



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