非臨床CROの買収も視野に
トランスジェニックの福永健司社長は、本紙のインタビューに応じ、2020年度売上目標40億円、営業利益10億円の達成について、「放っておいても売上30億円は到達できる。残りの10億円をどうするかが課題」と述べ、M&Aを選択肢に挙げた。その中で、新薬開発で大動物を用いた安全性試験に強い国内非臨床試験受託機関(CRO)の買収を検討する意向を示した。その後は、臨床試験の実施体制も強化し、創薬トータル支援企業への階段を上ると共に、CROから創薬企業の成長路線に舵を切る。「今の単純モデルでも時間をかければ売上100億円は可能だが、効率性を考えると、M&Aを通じて開発型メーカーをどこかで目指す必要がある」と述べ、自らシーズを持ち、医薬品開発メーカーへと脱皮する考えだ。
同社の16年3月期決算は、売上が16.9%増の22億9000万円、営業利益がほぼ倍増の5000万円と大幅に伸び、親会社株主に帰属する当期純利益も前期比18.2%減となったものの1400万円と黒字を確保。今期も売上が11.3%増の25億5000万円、営業利益が約3倍の1億5000万円、純利益が約4.5倍の6500万円を見込む。福永氏は「今期黒字を達成すれば3期連続となり、黒字化目標を口にすることを卒業できるステージに入った」と述べる。
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