グローバル化も推進
大日本住友製薬は、23日に開催した取締役会で、4月1日付で代表取締役専務執行役員の野村博氏を新社長に昇格する人事を発表した。多田正世社長は代表権のある会長に就任する。今年度に終了する中期経営計画で一定の成果を上げたことや、多田氏が4月に社長在任期間で10年となることから、一つの区切りをつけ、社長・会長による新たな経営体制で臨むことになった。野村氏は、同日に都内で開催した記者会見で、新社長を伝えられたときの心境について、「力不足な部分もあるが、天命だと思い、引き受けさせていただいた」と語り、「透明性を大事に、経営に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
多田氏は、「後継者の問題は組織にとって最も重要な課題」と述べ、1年半前から本格的な人選を進め、最も最適な人材として野村氏を起用した。その背景として、2009年に米セプラコール(現:サノビオン)の買収における陣頭指揮や、サノビオンの立て直しで貢献した実績を高く評価した。「ものすごく勉強家で、温厚でありながら強い意思を持っており、社員がしっかりついていくことのできる人材」と述べ、「医薬品は特殊な事業。外部からトップを招聘するのはそぐわない。経営者としての経験から、見識やリーダーシップの点で一番ふさわしい」とした。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。