大日本住友製薬の子会社であるDSファーマバイオメディカルは、再生医療ベンチャーのツーセル(本社広島市)から技術提供を受けて製品化したヒト間葉系幹細胞用無血清培地「STK2」を5月12日に新発売する。
ヒト間葉系幹細胞を培養するための培地中には、ウシ胎仔血清、ヒト血清などが必要とされているが、血清成分は変動が大きく、培養した細胞の性質が実験ごとに違ってくる場合が多い。また、血清中の未知因子が及ぼす影響や感染性生物が混入する危険性もある。こうした背景から、生体由来の未知成分が含まれていない無血清培地の開発が求められていた。
今回、発売される無血清培地は、世界初のヒト間葉系幹細胞研究用の無血清培地で、未同定の成分が含まれていない点が大きな特徴。従来の血清が含まれている培地と同等か、それ以上の速度で間葉系幹細胞の増殖を促進し、数代の植え継ぎ後も、細胞の多分化能を高レベルに維持することができる。
同社は、「STK2は再生医療研究に大いに貢献できる製品」とコメントしている。
希望小売価格は、100mLで4万9500円。