医薬品の使用指針「フォーミュラリー」を地域全体で幅広く導入することによって、単に先発品をジェネリック医薬品(GE薬)に切り替えるだけの場合に比べ、医薬品費削減効果は大きくなる――。日本医薬総合研究所の関こころ氏は25、26日に京都市内で開かれた日本GE薬・バイオシミラー学会学術大会のシンポジウムで、そんな試算結果を発表した。有効性や安全性のほか経済性も含めて同種同効薬を評価し、その薬剤選択基準を明示するフォーミュラリーは、GE薬への切り替え効果に加えて、GE薬が存在しない先発品の使用抑制にもつながるため、経済効果は高いという。
関氏は、2017年度に日本調剤の各薬局が応需した院外処方箋データの集計値をもとに、4薬効群でフォーミュラリーを導入した場合に医薬品費がどう変化するかを試算した。聖マリアンナ医科大学病院のフォーミュラリーに沿って先発品を同一成分のGE薬に変更したり、先発品を他成分のGE薬に変更したりした場合の医薬品費を算出。GE薬に切り替えるだけの場合に比べ、フォーミュラリー導入時の医薬品費削減額は2倍強に達することが明らかになった。
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