CRAが医療ニーズを収集

西庄氏(右)と、内田氏
アッヴィ合同会社は、外資系日本法人として日本の医療ニーズを探し、独自手法での医薬品開発を推進する。日本も含めた医薬品の世界同時開発のみならず、国際共同治験だけでは国内の医療ニーズをカバーしきれない場合には、日本に限定した国内試験を米国本社に積極的に提案し、本社からの資金を得て国内試験を実現。日本の患者のみをターゲットとした世界初適応症を取得している。また、臨床試験の実施に当たっては、2015~16年頃から、治験実施医療機関を訪問するモニタリング業務も含め、従来まで臨床開発受託機関(CRO)に委託していた開発業務を内製化し、業界のトレンドとは正反対の手法で原点回帰を図り、医療ニーズの取り込みを行っている。「グローバル化」と「日本化」を織り交ぜた新たな戦略で、予見性が難しい日本での成長を目指す。
アッヴィは、自己免疫疾患や小児領域などに特化しており、最近では癌領域で新薬開発を行っている。製薬各社が国際共同治験を進め、新薬の世界同時開発・承認申請を行う中、日本独自の医療ニーズの探索を強化する。自社の臨床開発モニター(CRA)に加え、メディカルやマーケティング部門などの担当者がアンテナを張って情報を収集し、専門医からの地道な聞き取り調査を行っているという。
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