キヤノンITソリューションズは、スマートデバイスを利用した製薬企業向け営業支援システム「PVLink Camera Report」の新バージョンの販売を開始した。
同システムは、製薬企業のMRが医療機関から収集した紙ベースの医薬品副作用や症例情報の調査票を、スマートデバイスのカメラで撮影して電子化し、自社の安全管理部門に報告するもの。
新バージョンでは、これまでの紙帳票に特化した電子化機能に加え、新たに汎用撮影モード機能が追加され、CT装置や心電計、注射器などをはじめとした医療機器の不具合報告業務へも対応した。撮影対象や撮影環境に応じて画像品質を調整することができ、医療機器の写真を撮影する際の破損や不具合状況の視認性に優れているという。
また、同社が提供する安全性情報進捗管理システム「PVLink Report Manager」との連携も強化されている。MRが調査し、新バージョンで報告された副作用・感染症の詳細調査結果は、症例に紐付けて安全性情報進捗管理システムに自動登録される。安全性部門は報告業務の進捗を一元管理できるようになり、手動で登録していた手間をなくし、当局への報告遅延や申告漏れを防ぐことにもつながるという。
同社はEDIシステム「EDI-Master DEX for Medical」を提供し、医薬品医療機器総合機構に対する副作用報告の情報配信の仕組みとして大手を含む製薬企業80社以上での導入実績を持つ。今後は製薬企業だけではなく医療機器を取り扱う企業にも販路を拡大し、売上増を目指していく。