インド後発品メーカーのルピンは、保有する共和薬品工業の株式99.8%の全てを投資ファンドのユニゾン・キャピタルに約574億円で売却し、日本市場から撤退する。来年3月末までに株式を譲渡する契約を11日に3者間で締結した。ルピンは、日本市場より成長率の高いアメリカとインド市場に経営資源を集中する方がグループ全体の成長につながると判断。ユニゾンは、医薬品以外の領域に進出するという共和薬品の独自戦略に共鳴し、投資を決めた。
2007年に傘下に収めた共和薬品の経営成績はルピングループの中で優秀で、利益率も高かった。それでもルピンが手放すことを決めたのは、グローバルな競争激化に伴うルピンの経営環境の悪化が一因だ。飽和に近づいた日本の後発品市場に投資を続けるより、成長率の高いアメリカとインド市場に経営資源を集中する方針を打ち出し、日本市場から撤退することを決断した。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。