厚生労働省は、国内第I相試験を対象とした「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」を改訂した。エーザイの抗てんかん薬の被験者が死亡した事案を踏まえた対応。治験を行う医療機関内で精神科医などの診察ができることや有害事象が発現する可能性を医療機関と被験者に情報提供すること、有害事象を発現した場合の治験中止や緊急入院の実施などを追加。被験者保護をより徹底した内容となった。
改訂後のガイダンスでは、中枢神経症状を引き起こすリスクがある医薬品の治験を行う際、治験を依頼する製薬企業は、医薬品のリスクに応じて施設内で精神科医や神経内科医の診察可能な医療機関に依頼するほか、治験責任医師に精神科や神経内科の専門医を含めること、適切な観察期間を設定することなどを求めた。被験者の家族など、治験参加前から被験者の状況を知る人から情報を収集できるよう、予め同意を得ることも勧めている。
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