オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックスは今月下旬に、新型コロナウイルス抗体検査試薬「ビトロスアンチ-SARS-CoV-2トータル抗体検査試薬キット」と「ビトロスアンチ-SARS-CoV-2IgG抗体検査試薬キット」を新発売する。2種類の抗体検査試薬を用いることで、感染初期と感染後期・回復後の抗体を検出し、同ウイルスに感染した患者の免疫獲得の有無を判断できる。
両製品は、4月にFDAから緊急使用許可を取得した新型コロナウイルス抗体検査試薬。米国で健常人400人を対象に実施した試験では、両製品ともに同ウイルスの陰性判定率が100%を示しており、国内では研究用試薬として販売する。
トータル抗体検査試薬では、感染初期の急性期に出現するIgM抗体を含む全ての抗体を検出し、IgG抗体検査試薬では、感染後期に出現し回復後も患者の血液に存在するIgG抗体のみを検出する。これら2種類を新型コロナウイルス感染症患者に用いることで、同ウイルス感染による免疫獲得の有無を判断することが可能になる。同社が販売している全自動免疫検査機器「ビトロス」を用いることで1時間につき150検体を測定できる。
今後国内では、「ビトロス」を導入している医療機関・医療関連施設を対象に、両製品の提供を開始する予定。