第一三共は11日、中山讓治代表取締役会長が会長職を退く人事を内定した。6月15日に開催される定時株主総会の承認を経て正式に決定する見通しで、退任後は常勤顧問に就任する。会長職の後任は置かない予定。
中山氏は代表取締役を10年間務めた。同社では、中山氏による経営の舵取りにより、自社創製の抗癌剤である抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」の米国上市のほか、保有する三つのADCが社内外で評価され、中期経営計画で掲げた2025年ビジョン「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」の実現に向けた転換が進められたと判断。今後、新たな経営陣による成長戦略を一層推進していくため、今回の人事を決定した。