◆「医師へのMRの接点が多いほど、より多くのシェアを獲得できるというシェア・オブ・ボイスと呼ばれた営業戦略は、もう過去のものになっている」と大手製薬企業の社員から聞いた
◆かつては、医師に対するMRのディテール数をいかに増やすかが営業戦略のゴールデンスタンダードだったように思う。効果に大差ない同種同効薬が多数存在する中で、頻繁に顔を見せるMRの薬を処方したくなるという医師の心理を巧みに突いていた
◆薬価制度改革によって類似薬の数は減り、医師への過度な接待を控える風潮が強まるなど、時代は変わった。医師との接点を確保するのは大事だが、その数をただ増やせばいいというものではなくなった
◆新型コロナウイルス感染症の拡大で対面での情報提供が難しくなったり、人工知能を活用した情報提供が始まるなど、MRを取り巻く環境は厳しい。「将来はリストラか」などと悲観的な見方が大半を占める一方で、前向きな新しいMR像を語る声がほとんど聞こえてこないのが気がかりだ。
シェア・オブ・ボイスは過去のもの
2020年07月22日 (水)
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