総務省統計局は、2020年の科学技術研究調査結果を公表した。19年度の企業や大学の科学技術研究費の総額は、前年度比0.3%増の19兆5757億円と3年連続で増加し、過去最高を更新した。産業別では「医薬品製造業」が1兆3392億円と前年度から4.7%減少し、3年ぶりに1兆3000億円台の水準となった。ただ、自動車や航空機、船舶などを製造する「輸送用機械器具製造業」の3兆1791億円に続き、2番目に企業研究費が多い産業に変動はなく、全産業の9.4%を占めていた。
国内総生産(GDP)に対する研究費の比率は、前年度比0.01ポイント減の3.50%と3年ぶりに低下した。研究費の内訳を見ると、企業が14兆2121億円で研究費全体に占める割合は72.6%と最も大きい傾向は変わらなかった。大学等は3兆7202億円で19.0%、非営利団体・公的機関は1兆6435億円で8.4%を占めた。前年度比で企業が0.1%のわずかな減少に転じたのに対し、大学等が1.1%増、非営利団体・公的機関が1.7%増と引き続き増加した。
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