ロート製薬の山田邦雄会長は、神戸市などがオンラインで開催した再生医療産業化フォーラムで講演し、間葉系幹細胞を用いた同社の再生医療について、「様々な疾患への応用が期待できる」と語った。既に肝硬変、重症心不全、腎疾患、新型コロナウイルス感染症による重症肺炎の4領域で、企業治験や医師主導治験が進んでいる。体内で様々なシグナルや物質を生み出し、自己治癒力を活性化する間葉系幹細胞は、医薬品に近い使い方ができるとし、「一般的に広く使える場面はたくさんある」と期待を示した。
間葉系幹細胞はヒトの体内に存在し、自己治癒力を高めたり炎症を抑えるなど、生体の防御機能に大きく関わっている。体外から投与すると、組織修復に役立つ様々なシグナルや物質を産生し、一定期間経過後は免疫の機能で排除されることから、医薬品に近い使い方ができると見込まれている。
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