抗真菌剤「イトラコナゾール錠」の睡眠導入剤混入問題で、過去最長となる116日間の業務停止命令を受けた小林化工の小林広幸社長は9日、福井県あわら市の本社内で記者会見し、健康被害を受けた患者、医療関係者に謝罪した。法令違反の根本原因については「会社経営層が承認書と齟齬した方法で製造が行われている実態があったことを認識しながら、医薬品の安定供給を理由に問題の是正を後回しにしてきた結果」と説明し、経営責任を取る形で社長を辞任する考えを明らかにした。
小林氏は、承認書と異なる製造実態について、「ブランドイメージの毀損を恐れ、製品の出荷を優先して問題の是正を後回しにしてきた結果。GMP、GQP、GVPという遵守すべき基準を軽視してしまい、品質を何よりも優先するという医薬品製造業者、製造販売業者として当たり前のことが実践できていなかった」と説明。
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