薬剤師の臨床業務にビッグデータや人工知能(AI)を活用している事例が、3月26~29日までオンライン上で開かれた日本薬学会年会のシンポジウムで、病院薬剤師らから示された。昭和大学統括薬剤部・薬学部准教授の百賢二氏は、複数の医療機関にまたがる大規模なレセプト情報を偏りの小さい情報源として活用し、信頼性の高いフォーミュラリーを作成したことを報告。「文献調査のみでは得られない情報が多い。ビッグデータの活用で、より堅牢なフォーミュラリーになった」と語った。
昭和大学は八つの附属病院を持ち、各病院の薬剤部を連結させた統括薬剤部を設けて、歩調を合わせた運営に取り組んでいる。全体的な取り組みとして、以前からフォーミュラリー作成を進めており、骨粗鬆症治療に用いるビスフォスフォネート製剤のフォーミュラリーを3月に作成した際には、大規模レセプトデータを活用した。
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