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【日本薬学会第142年会】シンポジウムの概要 トランス脂肪酸の使用は規制すべきか?

2022年03月23日 (水)

オーガナイザー
 厚味厳一(帝京大薬)
 松沢厚(東北大院薬)

 食べるものにより体の働きは影響を受けるため、どれだけ食べるのかといった量的な点だけではなく、何を食べるのかといった質的な点も大切であり、質的な点を意識しなければ体の働きが乱れ、疾患にまで至る。

 本シンポジウムで取り上げるトランス型の脂肪酸の中には、食品を加工する際に生成されるものがあり、多くの食品に含まれる。その摂取量が多い場合、冠動脈性心疾患が発症しやすいことが明らかになっていることから、使用の規制や含有量の表示義務化が様々な国でなされている。わが国では消費者庁が自主的な情報開示を要請してはいるが、法的な規制はなされていない。

 そこで本シンポジウムでは、行政からの情報や大学の研究者による疫学や基礎研究の最新の知見を紹介し、人工のトランス脂肪酸の使用規制や含有量の表示義務化の必要性について皆で考える。本シンポジウムの参加者が、食べる物の質的な点を意識するようになることを期待する。

 (厚味厳一



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