武田薬品は、製品の流通過程を不可逆的に記録する技術であるブロックチェーンを用いたデータプラットフォームを活用し、医薬品輸送・流通上の温度、位置情報を可視化する取り組みを始めた。データプラットフォームは三菱倉庫が開発したもので、5月から冷蔵保存品(保管温度は2~8℃)である新型コロナウイルス感染症ワクチン「ヌバキソビッド筋注」を対象に、武田の光工場から同社の物流センター、医薬品卸倉庫の納品までの可視化を実用化した。同社は、常温品を含め「対象製品を増やしていきたい」としている。
医薬品流通では、2018年に厚生労働省がGDP(医薬品の適正流通)ガイドラインを定め、流通過程における温度管理など品質管理を厳格化し、メーカー、卸側は対応を進めてきている。工場出荷から卸への納品まではメーカー側の責務とされ、効率的な手法が求められていた。
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