流通・小売関係の業界団体と消費材メーカー、消費者団体等が連携して、消費者の視点に立った政策を提言する新たな経済団体が、2日に発足した。新団体の名称は「国民生活産業・消費者団体連合会」で、この日の設立総会では、初代会長に日本チェーンストア協会会長の清水信次氏(ライフコーポレーション会長兼CEO)を選任したほか、役員体制や事業方針等が承認された。今後は、事業者と消費者団体が一致団結して、国民生活の安全・安定の確保と質の向上に向け、消費関連の課題などを集約して政府・行政への提言や、消費者への情報発信していく。
「国民生活産業・消費者団体連合会」は、会長に清水氏、副会長は荒井伸也(オール日本スーパーマーケット協会会長)、大木美智子(消費科学連合会会長)、横山清(新日本スーパーマーケット協会会長)、坪井明治(全国商店街振興組合連合会理事長)、阿南久(全国消費者団体連絡会事務局長)、谷茂岡正子(NPO東京都地域婦人団体連名会長)、土方清(日本小売業協会会長)、川野幸夫(日本スーパーマーケット協会会長)、黒川光博(日本専門店協会会長)、関口信行(日本チェーンドラッグストア協会会長)、鈴木弘治(日本百貨店協会会長)、小川修司(日本ボランタリーチェーン協会会長)の12氏が選任された。このほか理事44人には、大正製薬の上原明会長兼社長が含まれる。
発足時の会員数は481団体・企業で、団体会員(24団体)には日本チェーンドラッグストア協会が加わった。
連合会では、「成熟国家としての今後の国家経営のあり方」について、国民生活の視点に立った研究を進めるほか、▽少子高齢化・人口減少への対応▽個人消費と市場の縮小下での生活の質の向上▽地球規模での課題への対応▽東日本大震災と原発事故からの復旧・復興▽大規模自然災害への対策――など、日本社会に対する環境認識を重点事項に掲げる。
当面は、東京港区の日本チェーンストア協会内に仮事務所を置き、明年3月に本部事務局を開所(東京中央区日本橋本町の小津ビル本館内)する予定。