
腫瘍増殖に関与する蛋白質LAT1を標的にする抗癌剤などを開発するバイオベンチャーのジェイファーマは1日、元ペプチドリーム副社長COOの舛屋圭一氏がCo-CEOに就任したと発表した。
同日付で就任した舛屋氏は1969年4月生まれで、2日に56歳になった。同社は社長の吉武益弘氏との代表取締役2人体制を敷き、研究に強い舛屋氏と開発に強い吉武氏により成長を図る。当面の開発は、LAT1を阻害する低分子化合物ナンブランラトの開発に注力する。
進行胆道癌の2次治療を対象に米国で第III相試験を開始することが決まり、11月にも最初の投与が行える見込み。そのほか、免疫チェックポイント阻害剤併用の1次治療対象の医師主導治験、大腸癌を対象にした治験を含む開発を進め、2027年度をメドに同剤をライセンスアウトする方針だ。30年には日米欧などのグローバル申請を目指す。
これらの研究開発を進めるための資金として同日、最大で57.7億円を調達したと発表した。これまでの資金調達は補助金を含め累計で約130億円になる。同社は非上場。