第100回医療機器学会併設のメディカルショージャパン・ビジネスエキスポ2025の公開セミナーII「医工連携から海外展開へ」が13日午後3時から行われた。

演者は7人で、経済産業省商務・サービスグルーブ医療・福祉機器産業室係長の重本達哉氏、Core Tissue BioEngineering代表の城倉(じょうくら)洋二氏、ジェネシスメドテックジャバン代表の平健二氏、日本光電社執行役員の西井直人氏、ジョンソン・エンド・ジョンソン コーポレート・ストラテジー&コマーシャル・エクセレンス本器事業開発部メディカルカンパニー シニアマネージャーの中西進氏、ジャバンバイオデザイン東京大学医学部附属病院バイオデザイン部門部門長の前田祐二郎氏。
重本氏は、経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術を支援する「ディープテック・スタートアップ支援事業」(DTSU)や医療機器企業によるスタートアップ(SU)アクセラレーションプログラムの「メドテックラウンド」などについて、城倉氏は、自社技術の膝前十字靭帯をはじめとする膝靭帯の再建に用いる組織再生型靭帯について、平氏は、自分で立ち上げたデラウェーブ社売却という出口戦略について、西井氏は、日本光電の米国での取り組みについて、中西氏は、SUエコシステムの課題日米比較などについて、前田氏は東京大学における医療機器開発プログラムバイオデザインについてそれぞれ講演した。
その後のパネルディスカッションではSUを買収する側のいわゆる大企業についての話題が出て、これについて城倉氏は、「大企業の支援がない、これに尽きる。担当者との話では、ぜひということだったが経営幹部の方に行くと、すみません、駄目でしたというのがよくある」と述べた。平氏は「大企業に求めることは特にない」と述べた。中西氏は、「ビジネスディベロプメントのグループでは新製品を開発するようなことはしていない。その組織が意思決定しているので、そこに行けば意思決定できる(城倉氏の言ったように経営幹部に行って覆されるようなことはない)」。と述べた。また中西氏は、「日本のSUの人は、機密情報を話したら(米国等の企業に)売り込めると勘違いしているようだがそれはない。売り込むなら機密情報を除いた情報をまずアメリカに送る。それで面白そうだと判断されたらもう少し話を聞いてみようということになるので、それでNDA(秘密保持契約)を締結する。よく、資料にこれはコンフィデンシャルですなどと書いて送ってくる会社があるが、これは受け付けられない、やめてもらいたい」と語った。
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