第50回日本香粧品学会学術大会の懇親会が4日午後7時から、東京・銀座のコートヤード・マリオット銀座東武ホテルで、多くの関係者や来賓が参加して開催された。この中で、学会理事長の石河晃(いしこうあきら)さんが挨拶に立ち、「この学会50回記念大会の総会をもって理事長職を退くこととなっている。これまで8年の間に、何事もなかったということが最大の良かった点だと思っている」と理事長退任を表明した。

石河晃さん
石河さんは2017年6月から、川島眞さんの後を継いで第6代の理事長に就任。「途中コロナ禍があり、コロナ対応をしているうちに次にバトンタッチするタイミングを失い、思ったより長居をした。後任は虎の門病院の皮膚科部長の林伸和(はやしのぶかず)先生にお願いすることとなっている」と述べた。
懇親会は、まず今回の学術大会会頭の海老原全さんと副会頭の片桐千華さんが学術大会の趣旨や見どころなどを紹介し、そのあと石河さんが挨拶した。
ライバルは韓国メーカー?
続いて来賓として、(1)厚生労働省医薬局医薬品審査管理課課長の中井清人さん、(2)医薬品医療機器総合機構(PMDA)執行役員の佐藤淳子さん、(3)元衆議院議員の渡嘉敷奈緒美さん、(4)今度の参議院議員選挙比例代表候補の本田顕子さんの政策秘書の関野秀人さん、(5)日本化粧品工業会専務執行理事の山本順二さん、(6)日本化粧品技術者会会長の吉田克典さん――が順に祝辞を述べた。
祝辞の中で、中井さんは「化粧品の規制緩和を進めるにせよ何にせよ、世界に合わせなければいけない。そのときにはやはりそこにサイエンスを入れなければ、我々としても動きようがないので、ぜひ皆様の協力をいただきたい。そして、ぜひ新大久保を日本の化粧品で色をつけましょう」と述べた。
佐藤さんは、「中井課長からも話があった通り、やはりオールジャパンとして日本の良い製品を国際展開できるようにしていく必要がある」と述べた。また、吉田さんも、「最近統計が出て、韓国の化粧品輸出額は1兆5000億円ぐらいあり、日本の倍あるという状況の中で、さらに毎月20%輸出額を伸ばしているという。韓国は2019年に化粧品規制の法律を作って国を挙げて化粧品輸出をバックアップしている」とした上で、「日本の化粧品の良さは技術に裏打ちされた品質の良さであり、それが世界に認められている。だから、技術を絶対に怠ってはならない。技術だけで買っていただけるわけではないが、技術だけは日本が世界で一番であるべきだと思う」と述べた。
懇親会には厚生労働省医薬局安全対策課課長の野村由美子さん、PMDA一般用医薬品等審査部部長の高橋暁子さんなども参加した。
なお、今回から「香粧品学会大会」は「香粧品学会学術大会」に変更された。
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