リオンは9月1日、最新の検査ニーズに応える多彩な新機能を搭載したハイエンドモデルのオージオメータ「AA-H2」を発売する。中でも、雑音のある環境における言葉の聞き取り能力(雑音下語音聴取能)を測定するJ-HINT、J-Matrix testの両検査を新たに搭載するのが大きな特長。これは、従来の語音聴力検査(単音節・数字)と異なり、文章を提示することから、日常生活により近い環境下での語音聴取能の評価を可能にするものであり、今後、補聴器や人工内耳などの装用効果を客観的に評価する手法としての活用が期待される。

同製品は、従来製品「AA-H1」と比べて約2倍となる15.6インチの大画面タッチパネルディスプレイや、マスキングの必要性および、推奨するマスキングレベルを表示するマスキングアシスト機能、語音検査において回答を直接入力できるタブレットなどを採用しており、効率性を向上させている。
さらに、高周波数の気導聴力検査や4チャンネル(同時使用2チャンネル)スピーカ出力への対応によって、より多様な検査環境や研究用途での貢献が可能となっている。
主な特長としては、雑音下語音聴取能の評価に有用なJ-HINT、J-Matrix testの検査用音源を内蔵し、本体の大型タッチパネルで検査音声とノイズの提示、採点、結果表示まで行うことができることが挙げられる。
また、被検者は、付属のタブレットに語音聴力検査の回答を手書きで入力でき、入力された文字は自動認識され、ワイヤレス接続で本体に即時反映、正誤判定される。検査終了と同時にスピーチオージオグラムを表示する。
このほか、技術習得に時間を要するマスキング設定の際に便利な機能として、標準純音聴力検査においてマスキングの必要性および、推奨するマスキングレベルなどを表示するマスキングアシスト機能を搭載している。純音聴力検査は、高周波イヤホン(オプション)により、125~1万6000Hzの検査が可能で、耳鳴検査は、標準付属の受話器により、125~1万2000Hzの検査ができる。補聴器適合検査の指針(2010)検査用音源を使用し、提示から結果入力、判定入力まで行えることも特長となっている。