慶應義塾大学薬学部 がんプロセミナー

開催日時
2025年9月13日(土)15:00~17:00
Web開催
対象者
薬剤師、医療従事者
お申込み
公開講座Web申込サイト(9月13日)
2025年9月1日(月)23:59締切
認定単位
日本医療薬学会 がん専門薬剤師1単位
受講料
1,000円
講演1
「悪性リンパ腫治療におけるCAR-T療法の位置づけ」
再発・難治性の悪性リンパ腫に対する治療選択肢として、CAR-T細胞療法が近年急速に普及しつつあります。本講演では、悪性リンパ腫の疾患概要に触れたうえで、CAR-T療法の基本的な作用機序や主要臨床試験の成績、実臨床における適応判断のポイント、CRSやICANSといった特有の合併症への対応などについて解説いたします。新規免疫療法が続々と登場する中で、CAR-T療法が悪性リンパ腫治療の中でどのような役割を果たすのか、その位置づけを多角的に考察する機会となれば幸いです。
講演2
「当院におけるCAR-T療法の導入への薬剤師の関わり」
2019年5月に新たな治療法としてチサゲンレクルユーセル (キムリア(R))が保険収載されました。慶應義塾大学病院では病院全体で体制整備を行い、同年12月に治療提供可能施設の認定を受け、実際に投与することが可能となりました。本講演では新たな治療法を安全かつ有効に患者さんへ投与するために、リンパ球除去療法レジメンや、副作用対応体制の整備などCAR-T療法実施に向け薬剤師が行った取り組みについて紹介いたします。今後も新たな薬剤が出てきた際に薬剤師の職能を活かす一助になれば幸いです。
講演3
「新規治療(CAR-T療法、二重特異性抗体)における薬学的管理」
近年、血液内科領域において CAR-T 療法をはじめとする T 細胞免疫療法の適用が拡大する一方で、サイトカイン放出症候群(CRS)や免疫細胞関連神経毒性症候群(ICANS)など、特有の有害事象への対応が重要課題となっています。本講演では CAR-T 療法を主題とし、実臨床例を提示しながら有害事象の評価手法とマネジメント戦略を検討します。ASTCT コンセンサス分類および ICE スコアを用いた重症度判定、発症時期の把握、ならびに感染予防と管理のエビデンスを概説するとともに、類似作用点を有する二重特異性抗体製剤の毒性管理にも言及します。本講演が、安全かつ効果的な免疫療法の運用体制構築に寄与し、参加各位の臨床力向上に資することを期待いたします。
主催
次世代がん医療を担う多職種人材養成プラン 連携校共通インテンシブコース
「CAR-T療法・ICIに特化した専門薬剤師養成コース」
(慶應義塾大学、東京科学大学、国際医療福祉大学、順天堂大学、東海大学、東京薬科大学)
お問い合わせ
慶應義塾大学大学院薬学研究科がんプロ事務局
E-mail:cpec@info.keio.ac.jp