映像とAIで戦略実行力育成

荒木氏
リープは、MR、所長などのマネジャーを対象にした営業・製品戦略の浸透度・実行度を調査するサービスの提案を進めている。同社のデータでは、MRの戦略実行度の高低によって処方獲得に差が出る。そのため戦略の理解に加えMRの実際の活動、マネジャーの実際のコーチングの確認と検証が必要だが、難しい。そこで同社は、MRの医師との面談、マネジャーのコーチングの場面の映像をAIで解析、同社コンサルタントによって課題や改善策を提示する。それにより戦略の理解・浸透を深めることで戦略の実行力を高め、より高い成果につながるよう支援したい考えだ。
同社では、長らくロールプレイ上でのスキルのアセスメントを行っており、25社ほどから受注している。
現在、同社が提案する新サービス(戦略の浸透度・実行度を調査するサービス)では、これまでロールプレイのアセスメントで得た知見や教育工学の理論をもとに、戦略の理解の深さを測定するためのWEBテストを開発。さらにリアルに即した形に発展したサービスとなっている。スペシャリティ領域の製薬企業を中心に受注し、徐々に増えているという。
共同経営者で取締役の荒木恵氏は、「営業・製品戦略に沿った行動をMR、マネジャーがどのように実行に移しているのかは、企業として知りたいポイントだが、ブラックボックス。そこを私たちは、映像を撮って可視化し、AIで解析し、当社のコンサルタントが解釈を加えて、課題、改善点を提示する。このAI+専門人材のハイブリッドのサービスが特徴」と説明する。
映像は、顧客メーカー側が医師ら関係者の了解を得た上で実際のディテール場面を録画。その映像を同社が提供を受けて解析する。同社は、AI解析により医師面談やマネジャーのコーチング映像から戦略の主要ポイント実行の有無を測定・可視化。戦略の実行度と合わせて、処方合意に影響を与えている要素、処方合意の阻害要因となる要素を抽出・分析し、成果を左右する要因を明らかにしている。
さらに同社のデータの調査・分析の専門コンサルが、AIの見落としや不十分なところを精査し、最終的に評価責任者が確定する。
マネジャーによるMRの医師面談前後のコーチングも同様にアセスメントし、コーチングのポイントの偏りなどの課題を抽出し、戦略的な思考に基づくコーチングに向け改善点を提示する。
その改善への取り組みを支援するソリューションも同社は提供できる。主力サービスであるスキル評価・学習支援を行うプログラム「SkillPalette(スキルパレット)」だ。
個人に結果を戻し、スキルパレット上に課題に対する学習コンテンツを提供する。同社が学習履歴を分析し、課題が組織的に認識され、行動改善につながっているのかをフィードバックする。
荒木氏は、同社のサービスについて「理論に基づきデータドリブンな人材育成、組織開発を支援したいと考え、展開している。ただデータを渡して終わりではなく、データをどう受け止め、改善につなげていくのか、それをサポートするコンサルがいることが強み。気軽にご相談を」と話している。
リープ株式会社
https://skillpalette.jp/















