シスメックスは13日、発明協会が主催する2025年度近畿地方発明表彰で、兵庫県発明協会会長賞1件、発明奨励賞1件を受賞したと発表した。
地方発明表彰は、各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として、実施されている優れた発明やデザインを生み出した技術者・研究開発者を顕彰するもので、大正10年から続く歴史ある。
受賞内容、受賞者は次の通り。
〈兵庫県発明協会会長賞〉
▽濃縮洗浄液により環境負荷を低減した検体分析装置―高木竜輝氏、若宮裕二氏
[同発明は、洗浄液を濃縮した濃縮洗浄液を利用する検体分析装置に関するもの。同発明の検体分析装置は、濃縮洗浄液を希釈して洗浄液として利用する。希釈後の洗浄液を使用するまでに長時間が経過すると、洗浄液の劣化が生じる可能性があり、洗浄液の廃棄が必要となる。同発明は、希釈のタイミングを最適化することで、希釈後に長時間が経過することなく洗浄液が消費されるようにした。これにより、洗浄液の廃棄を低減し、水消費量の削減に貢献する。また、濃縮洗浄液を用いることで、洗浄液の輸送量を減らすことができ、輸送に伴う二酸化炭素排出量の削減も図れる]
〈発明奨励賞〉
▽活性化部分トロンボプラスチン時間測定試薬―赤土耕平氏、坂東孝彦氏、山本尚季氏、安岐昌子氏
[同発明は、血液凝固機能を調べるための測定試薬に関するもの。同発明の検査試薬は、検査対象となる患者の出血傾向のスクリーニング、血液疾患の原因となりえる蛋白質(ループスアンチコアグラント)のスクリーニング、抗凝固薬(ヘパリン)の薬効のモニタリングといった測定目的で用いられる。同発明では、3種類のリン脂質を特定の濃度に調製することで、前記の測定目的のいずれに対しても高い性能を実現している。同測定試薬は、医療の現場で広く用いられている]
「医療機器・化粧品」の記事に関するご意見・お問合せは下記へ。
担当者:河辺
E-mail:kawabe_s@yakuji.co.jp
TEL:03-3866-8499













