
ARIETTA 850 DeepInsight x
富士フイルムは4日、超音波診断装置「ARIETTA 850 DeepInsight x」「ARIETTA 750 DeepInsight x」、および新たなプローブであるホッケースティック型プローブ「L52Hプローブ」と、術中用ドロップインプローブ「L43KMプローブ」を、富士フイルムメディカルを通じて発売した。
「ARIETTA DeepInsight xシリーズ」は、同社が2024年から展開している“The Next Stage”で推進してきた画質向上を継続し、さらに進化させることで、高精細かつ高分解能で、ばらつきの少ない安定した画像を提供、検査効率の向上を目指して開発された。幅広い診療分野に対応するアプリケーションを進化させ、AI技術を活用した画質向上と効率的なワークフローの実現によって、新たな価値を提供する。
また、肝臓内の超音波減衰量を非侵襲的に計測し、肝脂肪の定性的な評価指標(ATT)を提供するiATT機能を搭載している。従来のATTに加え、後方散乱係数と信号のばらつきを考慮した指標Steatosis Backscatter Index(SBSI)が表示可能となっている。
さらに、AI技術を活用したボディマークやプローブマークの自動認識機能「iRecognize」を備え、ルーチン検査の短時間化、効率化が図れる。
加えて、CT/MR画像などのバーチャル像の情報から領域を分類して、超音波(US)画像に重ねて表示することが可能となっている。これにより、描出部位の位置関係を分かりやすく可視化し、検査をスムーズに進めると共に、ワークフローの効率化によって検査時間の短縮が期待される。
高周波ホッケースティック型プローブ「L52Hプローブ」は、高い空間分解能を活かして表在領域だけでなく多彩な検査領域の詳細な描出を可能とし、診断精度のさらなる向上を目指している。
プレミアムモデル「ARIETTA 850 DeepInsight x」は、高性能CPU/GPUを搭載することで、診断から治療、予防医療まで幅広くサポートすることが期待されている。また、ハイエンドモデル「ARIETTA 750 DeepInsight x」は、外科領域に特化した豊富なプローブラインアップを備えており、新発売の術中用ドロップインプローブ「L43KMプローブ」は低侵襲手術にも対応している。
術中超音波検査は、視野の限られた術式において、病変とその周囲の関係を把握するために用いられている。対象臓器に直接プローブを当てることで高精細な画像を得ることができるため、多くの医療現場で利用されている。
なお同社は、14年に超音波診断装置ARIETTAシリーズを発売。22年にはAI技術を活用して開発したノイズ除去技術「DeepInsight技術」を搭載した「ARIETTA 850 DeepInsight」を発表し、さらに23年には「ARIETTA 750 DeepInsight」を発売している。4年からは、より鮮明な画像を提供する技術を進化させ“The Next Stage”として展開している。



















