厚生労働省の高度医療評価会議は、下肢末梢性血管疾患に対する生体内吸収性高分子担体と塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を用いた血管新生療法を、新たな高度医療として了承した。また、昨年7月の会合で、プロトコールの調整などが指摘されていた、進行食道癌に対するペプチドワクチン療法の再評価を行い、条件付きで高度医療として認めることとなった。
血管新生療法は、京都大学病院が申請した技術で、未承認のトラフェルミン徐放化ゼラチンハイドロゲルを使用する。閉塞性動脈硬化症やバージャー病による重症下肢虚血患者10人に、bFGF徐放化ゼラチンハイドロゲル200μgを腰椎麻酔下で、虚血下肢へ40カ所の筋肉内投与を行う。
進行性食道癌に対するペプチドワクチン療法は、山梨大学病院が申請した技術で、未承認の腫瘍関連抗原エピトーペプチドを皮下に注射する。有効性・安全性の評価やモニタリングの方法を修正することが、正式に高度医療とするための条件として付された。