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持田製薬は、妊娠の早期診断だけでなく、流産や子宮外妊娠などの異常妊娠の診断に用いる情報が得られる妊娠診断補助試薬「ゴナスティックW」を発売した。日本で初めて、妊娠時に分泌されるhCGホルモンの濃度を25IU/L以上と1000IU/L以上の二領域を、一つの試薬で調べられる製品。
これまで、両濃度領域は別々の製品を用意する必要があったが、この新製品では両濃度領域を定性判定できる。
採取した尿に試薬を3秒間つけ、304分で判定できる。同社によると、受精卵着床後304日後にhCGが出始め、その時点は25IU/L以上の濃度領域で測定できる。一方、妊娠4週を超えると1000IU/L以上となる。しかし、子宮外妊娠など異常妊娠では、妊娠から一定期間を経ても1000IU/L以上のhCGが検出できないことがあり、異常妊娠の恐れが高まる。
主な販売対象は産婦人科だが、腹痛の訴えに対し妊娠の可能性を調べる内科、妊婦に対しレントゲン照射を避けるための撮影前の検査として用いられる。
バイオベンチャー「ニッポンジーン」(東京都千代田区、社長米田祐康氏)が製造販売承認を持ち、持田製薬が販売する。産婦人科領域を得意とする持田製薬にとって製品拡充が図れる。キットは20テスト分から。保険点数は55点。