薬剤師のフォロー有効
鹿児島市内の37薬局と鹿児島大学大学院医歯学総合研究科は、県内検査機関の協力を得て、薬局の健康サポート機能を活用し、大腸癌検査の受診率向上を目指す全国初の研究を進めている。中間結果では、薬局が便潜血検査キットの配布から検査の説明、検体の受け取りを行うことで、個別検診の受診率が低い40代の検診アクセスを広げる成果を示した。便潜血検査実施者のうち約6%の陽性者を掘り起こし、薬局薬剤師から陽性者への電話フォローアップにより未受診者を受診に導いたケースも確認されるなど、薬局が大腸癌検査拠点として地域の健康支援に機能を拡大していく試金石になりそうだ。
鹿児島県の大腸癌検診受診率は、全国平均45.9%に比べて41.9%と、国が掲げる目標の50%に届いていない。そこで同研究では、鹿児島大と検査機関が連携し、大腸癌検査に多くの人が受診してもらえるよう薬局の活用を検討。鹿児島市内37薬局が参加し、3月の1カ月間で40~69歳の男女に便潜血検査キットを配布し、8月末まで検体の回収を行った。
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