協和キリンは19日、英バイオ医薬品企業のオーチャードセラピューティクスの買収で獲得した希少疾患のライソゾーム病を対象に臨床試験入りしている三つの造血幹細胞遺伝子治療について、製品化した場合、日本を含む潜在的なグローバル収益は「数百億円規模」と明らかにした。同社としては遺伝子治療・細胞治療の新たなモダリティの獲得になるが、開発中止が相次いだため、依然として後期開発品の拡充が迫られており、注力する小児希少疾患や血液腫瘍領域での獲得を進める方針だ。
都内で行った記者会見で、取締役専務執行役員の山下武美チーフメディカルオフィサーが明らかにした。同社は、オーチャードを最大約707億円で買収し、2024年第1四半期にも子会社化する。酵素欠損により引き起こされるライソゾーム病群に対して、遺伝子改変をすることで酵素を作り出せるようにし、単回投与で治療するパイプラインを持つことになった。生産、品質管理体制も獲得した。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。