3~5日に仙台市内で開催された日本医療薬学会年会のシンポジウムでは、地域フォーミュラリのあり方をめぐり議論した。横浜市立大学病院薬剤部の小池博文氏は、推奨薬の選定に当たって「地域フォーミュラリで同一薬効群から推奨薬を選ぶことや、さらに推奨銘柄を指定することで後発品業界の再編成を促せる可能性がある」と述べ、推奨薬の銘柄指定によって後発品の少量多品種問題の解消につながる可能性に言及した。
大阪府八尾市の地域フォーミュラリでは、経口プロトンポンプ阻害剤、脂質異常症治療薬のスタチン、高血圧症治療剤のARBの3領域で推奨品を銘柄指定している。小池氏は、「推奨品目を指定することで安定供給に不安が残る」との課題を挙げつつ、「この問題に着手しなければ、いつまでも少量多品種生産が続く可能性がある」と述べ、問題解決策の一つとして提案した。
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