アステナホールディングス(旧イワキ)は11月27日の取締役会で、新たな社長に創業家出身ではない瀬戸口智副社長を昇格する人事を内定した。特定の人物に依存する経営からの脱却を図るのが狙い。現社長の岩城慶太郎氏は取締役に異動する。岩城氏が事業会社であるスペラファーマおよび岩城製薬佐倉工場の代表取締役を兼務している状況を解消することで、経営と執行の分離を行い、自ら手がけてきたファインケミカル事業の全体の事業成長を加速するとしている。来年2月28日の株主総会、取締役会を経て正式決定の予定。
同社は、1914年の創業以来現在まで4代にわたり創業家出身者による経営を行ってきた。今回、創業家以外の者を代表取締役社長に異動した理由について同社は「創業家出身者以外による経営の経験がない状態は、コーポレートガバナンス上の不備を生じさせるリスクがあるばかりか、不測の事態に対応しにくくなる可能性を内包しており、経営・組織上の重要なリスク」との認識を示した上で、「特定の人物へ依存する経営を脱却し、全社員の自主性および成長の促進ひいては企業集団としての高レベル化を推進、そしてさらなる発展をさせるため、最高経営責任者を交代することとした」と説明している。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。