人口の高齢化と医療レベルの向上にともない、在宅医療の現場で医療機器や医療材料を必要とする医療依存度の高い患者が増加している。その反面、医師、看護師を除く在宅医療に関わるスタッフの多くは、こうした医療機器や医療材料を実際に扱う機会が少ないのが現状である。
本書は、離島の往診医・「ドクターゴン」こと泰川恵吾が実際に訪問している在宅医療の現場をもとに、そこで用いられる医療機器や医療材料のうち、重要性が高く、生命や生活の維持に影響を及ぼすものをテーマ(呼吸、栄養摂取、鎮痛、栄養供給、排泄、腹水濾過、意思伝達)ごとにまとめたものです。
各テーマとも、在宅における処置を実施するためのポイントや適応、仕様、注意点についてわかりやすく解説しているので、今後、在宅医療への積極的な参加が期待されている薬剤師はもちろん、介護職や患者家族にも手にとって欲しい一冊です。
初版発行後、高齢化はさらに進み、あわせて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックといった出来事もあり、在宅医療が広く普及するとともに、その技術も飛躍的に進歩を遂げました。そこで在宅医療で使われるようになった新しいデバイスや医療材料をふまえ内容を見直し、最新の事項を取り入れて改訂しました。
目次
Theme 1 HOT(在宅酸素療法)
Theme 2 気管切開カニューレ
Theme 3 吸引装置
Theme 4 HMV(在宅人工呼吸法)
Theme 5 TPM(完全静脈栄養法)
Theme 6 微量持続注入ポンプ
Theme 7 胃瘻
Theme 8 尿カテーテル
Theme 9 CART(腹水濾過濃縮再静注法)
Theme10 意思伝達装置
著者紹介
泰川 恵吾(やすかわ けいご)
沖縄県宮古島出身
医療法人鳥伝白川会 理事長
(ドクターゴン診療所,ドクターゴン鎌倉診療所,ドクターゴン四島診療所,看護小規模多機能型居宅介護ゴン)
日本在宅医学会認定専門医・日本外科学会認定医
主な経歴
1989年 杏林大学医学部卒業/東京女子医科大学第二外科入局
1992年 東京女子医科大学救命救急センター
1994年 東京女子医科大学救命救急センター 集中治療室チーフ
1995年 茨城牛久愛和病院救急医療科 医長
1996年 東京消防庁幡ヶ谷消防学校 救急救命士専任講師兼任
1997年 伊志嶺医院開設
2000年 ドクターゴン診療所開設
2010年 ドクターゴン鎌倉診療所開設
【著者】泰川 恵吾
【企画・編集】東邦ホールディングス株式会社
【判型・頁】B5判・77頁
【定価】2,200円(消費税込み)
ISBN:978-4-8408-1634-2 C3047
※ 送料:国内1カ所送付につき、重量5kg以下 660円、重量5kg超 990円