日本イーライリリーは8日、GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドを肥満症治療薬として日本で承認申請し、販売は田辺三菱製薬と提携すると発表した。海外では既に、同成分の2型糖尿病治療薬「マンジャロ」と並びグローバル業績を牽引する薬剤だが、同日に都内で記者会見したシモーネ・トムセン社長は、肥満症に対する適切な診断と治療を受けられるよう両社で情報提供活動をしていく姿勢を強調した。同社は、アルツハイマー病(AD)を対象にしたドナネマブ、肥満症を対象にしたチルゼパチドと注目の両剤が日本でも承認申請段階となった。
米イーライリリーの第1四半期(1~3月)業績では、「マンジャロ」の売上は前年同期の約3倍の18億ドル、チルゼパチド(商品名「ゼプバウンド」)は5億ドルと両剤は増収を支える。
チルゼパチドで販売提携する田辺三菱とは、「マンジャロ」でも同様に販売提携している。承認取得後の流通・販売を田辺三菱が行い、両社で共同販促する。両社は「これまで以上に緊密に協業」すると発表したが、トムセン氏は会見で、どのようなマーケティング・営業体制で展開するかは明かさなかった。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。