日本老年薬学会は、抗コリン作用薬の抗コリン性有害事象リスクを相対的に評価するツールとして「日本版抗コリン薬リスクスケール」を開発した。抗コリン薬のリスクをスコア1~3に分類し、スコアが高い薬剤から低い薬剤に切り替えたり、複数の薬を服用する高齢者のポリファーマシー対策に役立てることで、抗コリン薬による薬物有害事象や相互作用の減少につなげる。また、同スケールに該当する医薬品はOTC医薬品全体の4割弱に該当することが確認されており、OTC薬の使用でも医療用医薬品と同様にリスクを評価する必要性を提言した。
抗コリン薬は、抗コリン作用を持つ薬物の総称で、神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻害し、多くの身体機能に影響を与える薬物。特定の病状を改善する効果がある一方で、様々な副作用を引き起こす可能性もある。
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