ノーベルファーマは8日、血管に腫瘍細胞が増殖する希少疾患である脈管腫瘍などに用いる「ラパリムス」(一般名:シロリムス)の顆粒製剤を新発売したと発表した。対象疾患は乳児期が発症することもあるため、適した剤形と用量を開発した。
製品名は「ラパリムス顆粒0.2%」。薬価は0.2%1gが3010.20円。同剤は、難治性脈管腫瘍、難治性脈管奇形を適応で1月に承認され、4月に薬価収載された。
同剤の用法・用量は、体表面積が1.0m2以上の場合は2mg、0.6m2以上1.0m2未満の場合は1mgを開始用量とし、1日1回経口投与。体表面積が0.6m2未満の場合は3カ月未満、3カ月以上6カ月未満、6カ月以上12カ月未満、12カ月以上でそれぞれ開始用量が設定されている。
対象疾患では、細胞の分裂や増殖に関与する蛋白質mTORのシグナル伝達が重要であることが知られている。同剤は、そのmTORの異常活性を抑制し、効果を発揮すると考えられている。