ノバルティスファーマは15日、血液疾患の発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に対する補体B因子阻害剤「ファビハルタカプセル200mg」(一般名:イプタコパン塩酸塩水和物)を新発売した。1回200mgを1日2回投与する。
薬価は1カプセル7万3218円。同剤は、補体C5阻害剤による適切な治療を行っても十分な効果が得られないPNH成人患者のヘモグロビン値と生活の質(QOL)を改善する、単剤で使用可能な唯一の経口治療薬。
PNHは後天性の遺伝子異常により赤血球が補体の攻撃を受けやすくなる血液疾患で、血管内で赤血球が補体により破壊され溶血が起こる。同剤は血管内外両方の溶血を抑制し、ヘモグロビン値を正常値(または基準値)近くまで改善することで、貧血や疲労をはじめとするPNHに残存し得る課題に包括的に対処できるという。