突然の便意などの悩みを持つ炎症性腸疾患(IBD)患者。トイレに不安感がある潰瘍性大腸炎の3割超が1日3回以上、突然の便意に襲われるとの調査結果もある。水道、電気が断たれる災害が近年頻発しているが、IBD患者にとって災害時はトイレが最大の課題となる。しかし、必要な備えは意外に知られていない。あらゆる人に安全で衛生的なトイレをと呼びかける19日の「国連世界トイレの日」を前にした17日、IBD患者を対象にしたオンラインセミナーが、武田薬品と日本トイレ研究所の共催で行われた。セミナーでは、簡易・携帯用トイレの7日分常備が強く呼びかけられた。
同研究所の加藤篤代表によると、大震災の発災後、一般の人では3~4割が3時間以内にトイレに行きたくなったとの調査がある。潰瘍性大腸炎やクローン病で激しい活動期にある場合だと1日に10回程度も排泄する場合もある。それ以外に便意のみを催す症状もあり、トイレの問題は非常に切実だ。
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