厚生労働省は15日、後発品318品目の薬価基準収載を告示した。新規後発品は13成分23規格119品目で、収載企業数の最多は、特許問題で係争中の抗菌剤のレボフロキサシン水和物(先発品:クラビット=第一三共)の23社。沢井製薬、日医工、大洋薬品工業、東和薬品の大手4社をはじめ、有力後発品メーカーが揃って名乗りを上げた。また、品目数が最も多かったのは、血圧降下剤の塩酸テモカプリル(エースコール=第一三共)の39品目。
後発品の薬価収載は、2007年に7月、11月の年2回収載となり、今年から7月分が5月に移った。
今回対象となったのは、1月15日までに薬事承認された医薬品。収載希望は363品目だったが、販売体制の整備や安定供給が困難なことなどを理由に39品目が希望を取り下げた。また、局方名収載等により6品目が告示不要となり、54社の84成分148規格318品目が収載された。
内訳は、内用薬が55成分87規格214品目、注射薬が24成分54規格91品目、外用薬が5成分7規格13品目。
このうち初めて収載された新規後発品は、13成分23規格119品目だった。内訳は、内用薬が9成分15規格102品目、注射薬が3成分7規格15品目、外用が1成分1規格2品目となっている。
医療安全等の観点から名称変更した代替新規40品目を除き、品目数が多かった企業は、沢井製薬(22品目)、日医工(23品目)、大洋薬品工業(17品目)、ニプロファーマ(15品目)東和薬品(14品目)などの大手だった。
なお、同一規格で20品目を超えた後発品の薬価は既収品の最低価格に0・9を乗じて算定されるが、今回の収載で20品目を超えるものはなかった。
また、厚労省は、収載品目数が多かった、▽塩酸テモカプリル▽レボフロキサシン水和物▽ビカルタミド(カソデック=アストラゼネカ)--を扱う企業に通知を発出し、医療機関から注文があった場合、卸に在庫がなくても迅速供給するよう指導する。